医療の進歩が更に加速し平均寿命はとうとう95歳を超えた。
日本の高齢者は今や総人口の40%を占めるほどだ。
出生率は2年ほど前に女性1人あたり1人を割っている。
劣悪な介護福祉の現場は2030年になった今も変わらず、低賃金でなり手も少ない。
TVのニュースで「介護士が老人を殺害」なんてテロップを見ない日は無い。
もう10数年も前に「保育園落ちた日本死ね」が話題になったが、待機児童問題も未だ解決されたとは言えず、
老人施設が都内に増えていく一方で保育園の数は一向に増えなかった。
子供を作っても預け先が無く、女性が社会に復帰出来ないことから都心部では妊娠出産を控える夫婦が増えた。
犬や猫、鳥などのペット需要が増えた。しかし5年ほど前にペットショップの劣悪な繁殖環境が問題として取り上げられ動物のショップ販売は違法になった。今は保健所で引き取るか、里親になるか、国から許可を得た正式なブリーダーから譲渡してもらうしかない。
消費税は今年から20%になった。
子育て支援や子供の教育に使うと謳っていたはずなのに、その殆どは国の借金返済に充てられた。
地方の小学校、中学校は少子化の影響からどんどん合併された。今は都市部でもない限り1学年1クラスが主流だ。
場所によっては通学に往復3時間かかるなんてこともザラだが、未だに置き勉は許可されておらず重たいカバンを背負って山道を歩く児童を見ることもしばしばだ。
2030年になってよかったこともある。
駅ホームドアの設置は義務化され、電車は自動運転が普通になった。
自動化されてすぐは「無理な駆け込み乗車でドアに挟まったまま引きずられて死亡したサラリーマン」が週に何人か居た。
各鉄道会社は駆け込み乗車防止のため、ドアの開閉部にトラバサミのようなギザギザの刃を取り付けた。
それでもまだ「無理な駆け込み乗車でドアに挟まって身体が切断されたサラリーマン」のようなニュースを耳にすることもあったが、今は大分落ち着いている。
女性専用車両はなくなったが、その代り全車両に防犯カメラの設置が義務付けられた。
設置されたその年は痴漢の検挙数がぐっと上がったが、翌年は過去最低の検挙数を記録した。
今や駅構内のどこかしこにもカメラが設置され「ぶつかりおじさん」は根絶された。
「ぶつかりおじさん」と呼称されてはいたが、実際はおじさんだけでなく、若い男性、おばさんも多いことがわかった。
逮捕された人は一様に「むしゃくしゃしてやった。捕まるとは思っていなかった。」と供述したという。
あ、マイナンバーカードは無くなった。
大規模な個人情報漏洩で何か問題になってた。今は違うカードが計画されてる。
嘘だと思うだろうけど「高輪ゲートウェイ駅」に他の山手線の駅名を合わせることになった。
何でかって言うとグローバル化のため。「渋谷バイザウェイ駅」とかね。ウェイつければいいと思ってんの?
嘘だと思うだろうけどこれがマジなんだわ〜。
元号?元気モリモリご飯パワー11年だよ。
でも元気モリモリご飯パワーになってから今のところ地震とか津波とか大きな災害はないよ。
平和が一番だね!