飛び降りる直前に、飛び降りる合図として落とすと決めていたケータイはもう既に落としてしまったのかもしれない。
この二、三週間ただひたすら怠け続けることで僕は最も勇気のいる最後の一歩すらいとも簡単に踏み出せてしまった。
今ものすごいスピードで落下している最中なのだけど怖いだとか取り返しのつかないことをしてしまっただとか、そんなことは微塵も思っていない。
ああこんな感じだったかな、昔の挫折って。懐かしいな、頑張ってたなあの頃の僕は。ってむしろ昔の自分の健気さを思い出して感傷に浸ってしまえるくらいに目の前に広がる景色は綺麗だ。
落ちてるさなかでもうすぐ何もかもまっさらになってしまえるということを心行くまで想像してみると、地に落ちてぐちゃぐちゃになる0.0001秒前くらいまでしっかり目を見開いて生きていたいとも思うよ。
今さらだけど。
着地までに書いた文書とは見えない程長い。やり直し。