さっき、風呂場でふと鏡を見るとオレの鼻の穴から立派な鼻毛が一本生えていた。
最初に断って置くが、オレは毎朝の洗顔の時の鼻毛のチェックを欠かさない。
もちろん朝の時にはこんな鼻毛は生えてなかった。決して、オレは鼻毛を生やしたまま今日一日を過ごしたわけではない。
おいおい、いったい今までどこに隠れていたんだい?
オレは鼻毛を逃がさないように、親指と人差し指とでそっと鼻毛を挟んで引っ張ってみた。
痛い! やっぱりこいつは正真正銘のオレの鼻毛だった。
どうしたものかと考える。うかうかしたたら、こいつはまた引っ込んでしまうかもしれない。
いや、引っ込んでくれているだけならまだいい。こいつは何時また顔を出すかわからない。
現に今、こいつは何の兆候もなくオレの前に現れた。
もしもオレが女の子との会話を楽しんでいる時に、こいつに「こんにちわ」されでもしたら最悪だ。
その女の子はオレの顔を見るたびにオレの鼻毛をチェックするようになるだろう。
オレは濡れた体のまま風呂場を飛び出して、リビングに毛抜きを取りに走った。
毛抜き片手に風呂場に戻ったオレは、悪い夢だと思いながら再び鏡をのぞき込む。
はたして、鼻毛はまだそこにいた。
こいつ、オレがこれから何をするのか、どうやらわかっていないらしい。
しめしめとオレは毛抜きで鼻毛を掴む。そしてそのままオレは力を入れてゆっくりと鼻毛を引っ張った。
涙が出そうになるくらいの痛み。耐えろオレ!
長い時間が経ったような気がした。ついに鼻毛は力尽きてオレは勝利した。
そして、オレは驚愕の事実を目の当たりにする。
毛抜きの先で息絶えたこの鼻毛は、オレの想像を遙かに超えて長かったのだ。
ハハハハハ!
こんな大物がオレの鼻の中にいやがったのか! 信じらんねーぜ! ひゃっっほー!
オレは歓喜した! オレの勝利バンザイ! オレの鼻毛バンザイ!
うれしさのあまり鼻毛を線引きで測ったみたら、約3.5センチだった。
鼻毛よ、オレはお前との死闘を忘れることはないだろう。
まあゴミ箱に捨てたけど。
無理しないで鼻毛カッター使いなよ。 鼻毛って意外と長いよね。 ちょっと花から出てたのを抜いたら1cm以上あってびびったことある。
無理しないで鼻毛カッター使いなよ。 鼻毛って意外と長いよね。 ちょっと鼻から出てたのを抜いたら1cm以上あってびびったことある。