彼女とはよく口論をする。感情的に喚く類の物ではなく、お互いに過去の発言まで遡り、理詰めで相手を追い詰めるような口論だ。
彼女は頭が良いし、論理的に話せばなんでも理解してもらえると思っていた。話すというコミュニケーションを断念しなければ、必ず分かり合えると。
でも、違うんだなこれが。感情が高まっている状態だと、部分的には筋が通っていても、全体でみるとしっちゃかめっちゃかだし、何より相手への配慮が決定的に欠けている。そして、なぜだか破滅的な方向へ話を持って行こうとしてしまうことすらある。
はずかしながら、最近学んだのはつまりそういうことだ。口論に発展しそうな段階で「今ここで話せば分かる」と意固地にならないこと。コミュニケーション至上主義は結構だが、言葉やそれを用いた会話で全てが解決するなどと過信し過ぎるのはよくない。時には、あえて「話さない」ことで事態がくるくると安全運転で回り出すこともある。
そもそも恋愛関係って、感情で繋がってるわけだからなぁ。 理は大切だし、社会的には求めるべきだとは思うけれど、一対一の関係においては正しさとか何の意味も持たないよ。 コミュ...