欝状態になると、何も手がつかなくなる。心が痛くて、いつでもどこでも「あぁ…」と嘆いてしまう。
そういう時期が僕にもあった。
だけど、ある日気がついた。「欝なんて、下らない」
そうだ。僕が悩んだって、社会はそんなものには何の興味もない。
それどころか、「面倒くさいやつだ」って離れていってしまうだろう。
それに気付いた時、普通はますます落ち込むだろうが、僕は、なぜか違った。
すごく楽になったのだ。欝になる必要なんてないんだ!
それからは、毎日精神をすり減らしながらも、少しずつだが着実に何かを築いている感じがする。
もちろん、心は痛い。目が痙攣している時だってある。髪の毛が抜けるような感覚もあったりする。
でも社会は僕の心の痛さなんて興味がない。
社会は僕の目の痙攣なんて興味がない。
結局僕は、社会から注目されたかったのだろう。
でも、よほど努力をしないと、『人』ってなかなか認めてくれないよね。
だから僕は欝をくだらないと思うようにした。そして毎日戦うことにした。
そうすれば、いつかは凄みを手に入れることが出来ると信じて。
人が認めてくれるんじゃないかと信じて。
いや、僕が認めてほしいのはもう、人なんかじゃない。神様だ。