政治論争を聞いてようやく悟ったけど、政策成果ってのは70点から75点ぐらいの結果に収まるのがちょうどいいってことだ。
ある分野で100点満点を目指そうとすると、他のとこに必ずゆがみが生じて、結果的に全体がだめになる。たとえば日本の貧困問題を究極的に解決するためにベーシックインカムなどを社会保障を極端に高くすると、維持コストやらフリーライダーが増えて国の国力全体が衰えて結局ベーシックインカムを支える財力すらなくなって本末転倒になる。
ITプログラムにたとえるとわかりやすい。あるプロジェクトでエラー精度がほぼ100%の製品を作るのと、80%ぐらいに抑えてリリース後にアップデータでエラーを修正していく製品とでは、おそらく制作コストは何倍、いや下手したら何十倍も違う。エラー精度でいったらたった20%の差でも、それを100%に近づけようとするとコストが飛躍的に高くなる。そしておそらく100%を達成するのは無理だし、そんなに無理しても目的達成できないどころかスタッフも疲労して最悪だ。ってこれってわかりやすいのか?
左翼、右翼、経営者、労働者、社会的弱者、文化人などなど、各立場によって政治・社会の理想は大きく違う。どれが正しいのかは誰にもわからないがひとつだけ確実にわかるのは、どれかの意見を100%再現させようとするとその社会はどこかにひずみが生じて結果的にだめになる。お互いが多少の不満を抱えながらもぼちぼちかな?ぐらいですごせられる社会が実は一番理想的なのだ。
まぁ、今の日本ではそれができてないってことなんですけどね。