部屋に遊びにいったつもりが押し倒され、
処女だったので
「怖い」
と言ったら、
ゆっくり教えてあげるから、入れるのはいづれ自分がいいと思ったときに言って。と言われた。
怖いのは痛みではなく、まだ大して知らない人間に体を許すことで、心を奪われたり傷つけられることだった。
好きですと言うと相手は嬉しそうな顔をしたが、抱き合ってみたら自分の頭はあまりに冷静だった。
体を優しくさわられるのは気持ちいい。自分ですることもあるからよく知っている。
でも付き合ってないし。
一応えっなんで?と聞いてみたら、 いいと思ってたからだよと言われた。
早くないですか?と聞くと、大人はこんなもんだよ、と。
それからやっぱりあまりご飯が食べられない。
会いたいとメールしてみたら、「忙しい」と言われ、
不安すぎて、ご飯いきましょー!(^o^)なんてトンチキなメールを深夜に送ってみたが勿論連絡がこない。
忙しいのは事実だ。バイトで会った時パウロ君の存在を知らないくらいニュースを見ていなかった。
一人でいると疑問がわいた。
そういえば先輩は私の下の名前を知ってるんだろうか。
その聞きなれなさに、やっぱり、名前を呼んでたのは私ばっかりだったなぁと思った。
脈がないんだ、と思うと心が楽になった。片想いだと思うとmixiで足跡がついてるだけで喜べるようになった。
車でいろんな所に連れていってくれ、呑みを企画したり奢ってくれたりする。
気前よく、気も優しくつきあいは長いが、苦手意識があった。
二人きりのご飯の誘いはずっと断っていたが、上のことがあって近い男性だったので相談してみた。
もう気にするな。飯は食え。
ご飯を作って持ってきてくれた。
嬉しかった。自分が傷ついてはじめて、彼の優しさを素直に受けることができた。
彼と、昨日はじめて二人きりで呑む約束をした。部屋で。
いいけど襲ったらマジコロスからね!とメールすると
へっそっくりそのままお返ししますわ(`ε´)
と帰ってきた。
彼を好きにならない理由がわかった。