http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-fbd4.html
久しぶりの権丈節ですが、大変わかりやすい図式なので、コピペ。
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare322.pdf
今時、正々堂々と、小さな政府で成長をと言っている政党や政治家がいるようだけど、それって、どういうふうにやるんだ?
ここ20年ほどの、高度に成熟したゆたかな社会――つまり各種の私的消費がある程度飽和水準に到達している社会――をながめてみると、経済運営には3つあるようにみえる。
一つは、アメリカのように、小さな政府でバブルを連発し、あまり品の良くない消費や住宅投資を煽って需要不足を補っていく方法。いまひとつは、大陸ヨーロッパのように、大きな政府で消費水準を政策的に引き上げて需要不足を補う方法。
わかりやすい図式=正しいとは限らないのに、これに同意しちゃう人が多いけど、リーマンショック後のGDPや株価の落ち込みを比べてもわかるようにアメリカよりヨーロッパのほうが落ち込みは大きかった。
バブルが崩壊しても落ち込み幅はアメリカのほうが小さいわけだからバブルによるかさ上げはヨーロッパのほうが大きかったということ。住宅バブルはヨーロッパ各地でも起きていた。しかも最も落ち込んだのがアイスランドでここは世界でもトップクラスの国民負担率の高福祉高負担の大きな政府。つまり大きな政府だから成長に対するバブルの寄与が小さいとはいえないし、大きな政府なら需要不足が補えるともいえないのが現実。
あとアメリカの落ち込みも数%程度だったわけだから、日本と何割も一人当たりGDPに差があるのはバブルだけでは説明できない。こういうことを言うと為替レートがどうのというお決まりの突っ込みもあるが、購買力平価で比べても数%どころでない差がある。
落ち込み幅というのが定量的にどのように示されているのか知らないが、山が小さくて谷が大きくても、落ち込み幅は大きくなる。 このような場合も、一律に原因を山の大きさに求めて...
アイスランドは金融立国目指してたからな。登ってる途中のはしごを思いっきりはずされた格好。 ヨーロッパの住宅バブルも国外からの投資がほとんどらしいし、焼畑農法みたいなもん...