注意:以下に紹介するのは完全に「民間療法(と呼ぶのもおこがましい一般人発信の健康法)」であり、筆者は全くのシロウトです。お試しは自己責任にてお願いします。
あなたは自分の腹を揉んだことがあるだろうか。「腹の皮下脂肪」ではなく腹そのものを。
では、自分の腹を軽く押してみよう。いてて!となった方、要注意である。あなたの腹はこわばっている可能性大である。
以下に書くのは、昨年秋から体調不良(軽度のうつ・不眠・パニック発作・諸々の心身症状)に陥った、過緊張傾向あり・自律神経乱れがちな私(32歳女性)が実際に試して非常に効果があった健康法です。お読みいただいた全員に私と同じような効果が現れるとは思いません。しかし、何人かでも、またちょっとでもラクになる方がいるかもしれない。そう思い書いてみることにしました。
仰向けに寝転がり、腹を優しく揉みほぐす。概要はこれだけである。
目的は、凝り固まった身体をほぐすこと…では実はない。
腹がかちかちにこわばっている人は、一定数いると私は睨んでいる。腹がこわばると呼吸が浅くなる。呼吸の浅さは身体にとって百害あって一利なし。で、厄介なのは「腹のこわばりは自覚されにくい」という点なのである。
そこで一度揉みほぐしてみることで以下の3つを目指す。
これらに気付けばしめたものである。
「腹のこわばりは自覚されにくい」と書いた。今、私の腹は非常に柔らかく呼吸も楽だが、数ヶ月前まで腹ガチガチ呼吸ゲキ浅であり、長い長い年月、私はそのヤバい状態を「ふつう」と信じて疑わなかった。自分の腹が非常にこわばっていてマズいらしいと認識したのは、試しにやってみるべえと受けた鍼治療の際、先生に腹を押されて痛みに脂汗をかき、はっきりと「固いよ。ヤバいよ。」と宣告されて漸くのことである。つまり、それまでガチガチの腹を不快だと感じたことすらなかったという次第。
肩こりや足のむくみなど、毎日抱えるような身体の不快感は「馴れる→処置がおろそかになる→悪化する」という悪循環を辿りやすい。まずは不快感を身にしみて(再)認識すること。それが解消するとどんなに心地良いかを(一時的にでもいいので)体験すること。それが改善の第一歩であり、その一歩は大きな前進である。
なにより医学を熟知したでもないシロウトが力任せに揉んでよいところなど体中のどこにもないと肝に銘じよ。揉もうとしているのはよりにもよって腹、大事な内臓がぎゅっと詰まった場所であり、頭と違って固い骨でがっつりガードされていたりもしない。優しく優しく揉むこと、パワープッシュ厳禁。
具体的には、まず点ではなく面で押さえる。基本は掌全体で、押さえにくい場所は人差し指・中指・薬指を揃えてそれら3本の指の腹で。指先で押すのはNG。指先を使ってグイグイ押しちゃいそうな人は「指を折り曲げない」ことを意識するとよい。
掌(または3本指)を腹に軽ーく押し当て、円を描くようにマッサージする。掌そのもので腹全体をぐるぐるとさするのではなく、掌は最初に置いた位置から動かさずにその場で小さい円をゆっくりと描くようにしてくにゅくにゅと。ここはもういいな、と思ったら、ポジションを移動。これで腹全体をほぐしていく。マッサージ器具は×。力が入りすぎても気付きにくいため。腹は掌の温かさを、掌はその日その日の腹の感触を感じとるように。
私の場合、初日はどこも痛くて仕方なかったが1週間でへっちゃらになった。痛いところは無理のない範囲でやや入念に。言うまでもないことだが、尋常ならざる痛みを感じる・何日揉み続けても一定の箇所が痛い・なんか不安等の場合は、素直かつ速やかに医療機関へ行こう。
以上を、「揉むときは優しく」という鉄則を守る以外は基本的にテキトーな気持ちで行う。最初の1週間は毎日やるといいと思うが、1日2日サボったところで別段どうということはないし、ほぐれた状態がだいたい定着したら、こわばりを感じる日だけちょちょっとやればよろしい。特に私のような過緊張タイプの人は、必要以上に気負う→勝手に重荷に感じ始める→全然やらなくなるというルートを辿りがちだと思う(私だけだったらすみません)ので、気が向いたらやるくらいの気楽さで。肝は「心身ともにリラックス状態を味わい尽くす」ことですから、あまり真面目に考えすぎず、すぐに効果が現れなくても決して悲観せず。
以上、長くなりましたが、何らかの不調を抱える方にもし少しでもお役に立てば非常に幸いです。
上記は「病気を治す」ようなものでは決してありません。くどいようですが、何らかの不調・不安がある方は、まずはお早めに医療機関でお医者様の診察を受けましょう。