2010-03-12

物語は綺麗に終わらない

http://anond.hatelabo.jp/20100311132102

恋人とAさんの間でできるだけフェアを貫くため、私は常に本音を言い続けた。どれだけ矛盾していようと、どれだけ醜かろうと、そのときの本当の気持ちを言い続けた。

恋人は逃げた。恋人子供だった。

私の本音と、行く先の不安と、混乱から、逃げた。

「このままだとAさんのところに行くよ」

幸せにでもなんにでもなれ」

私は恋人に捨てられた。

そりゃそうだろう、つい三日前までラブラブだったのに、急にこんなことが立て続けに起こって……しかも相手は親友自分を裏切ることも、親友のAさんを裏切ることもできず、結局私を切り捨てた。

私は何のために生まれたのか。私がいなければ恋人とAさんはずっと幸せだったのか?

私は恋人を甘やかすだけ甘やかし、成長を阻害し、二度と立ち直れないボディーブローをかましただけか。

彼は成長する必要があった。ここでふんばり、すべてのことに向き合わなければならなかった。

私はAさんを選ぶ。

けれど恋人が私の元を訪ね、恥も外聞もなく謝罪なり土下座なりしてきたら、きっと恋人の手を取るだろう。

これは情だ。保護責任者遺棄罪に問われないための。

そして私の弱さでもある。弱い自分は、傷だらけの子供を寒空の下に突き放すことができない。

Aさんにも言ってある。「恋人に復縁を迫られたら断れない。だから恋人の元へ行ってしまったら必ず連れ戻してください」

私は何があっても最後にはAさんを選ぶ。

恋人の成長を見届けたら安心してAさんの元に行ける。恋人が強くなったら、もう「弱さを許すだけの存在」である私はいらなくなるから。

恋人好きな人が現れて、その人は恋人子供の部分も意固地な部分も向上心のないところも底の浅いところも全部赦して全部愛して、恋人が安心してその腕の中に全体重を預けられるような……

大丈夫、彼なら見つけられる。いや、彼はもう二度と動かないな。だから向こうから絶対来てくれる。見つけてくれるよ。

みんな幸せになれ。みんな報われろ、救われろ。私の体一つでは、幸せにできる人数は限られてしまう。だけれどみんなみんなみんな笑顔になれ! みんな幸せになれ! 私の大好きな人みんな、大嫌いな人も、よく知らない人も、みんな幸せになれ! ならなきゃダメだ!

自分のおこがましさには慣れたよ。

でも、それでも、恋人や、Aさんや、私含めたみんなの幸せを一番に願う。

みんな幸せになれ! みんな大好きだ! 顔の知らない人も、すれ違う誰かも、みんな好きなんだよ! 好きだから幸せにするから悲しまないでよ!

悲しくなったらいつでも頼ってよ。私には何もないけれど、体一つで全力で笑わせる。

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