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今回、細田氏の「サマーウォーズ」を見ていて気が付いたのは、映画内広告が多用されてること。
出てくる携帯電話はドコモばかりで、携帯からアクセスして色んな問題を解決する、っていうこと自体、ドコモらしいコンセプトだった。
任天堂も、ニンテンドーDSに加えて、最後は花札で終わるという。
邪推かもだが、一体どのくらいのお金が企業から流れてるのだろう、と思った。
私は、こうやってアニメに視聴者以外からの大きなお金が流れることは大切だと思っている。
ちゃんと金儲けが出来る仕組みを作らないと、どんなにコンテンツが良くたって、産業として廃れてしまうだろう、と思うからだ。
だから、このように金の流れを作る試みが行われているのは非常に好感が持てた。
こういう事書くと「ビジネスにすると良いものが出来ない」「金儲けなんか考えるな」と反感買うかもだが、
私は別に金儲けが好きなわけじゃない。
(クライアント企業の金儲けを手伝ってるけれど、個人ではお金儲けには全く興味がない)
でも、良いものがちゃんとお金を儲けられる仕組みを作ることは非常に大切だと思っている。
「儲からなくても世の中の役に立てばいいんです」という人を良く見るけれど、その思想は危険だと思う。
イノベーションのところでも何度も書いてるけど、どんなに良いものを生み出しても、金にならなければ、
その良いものを世の中に普及させるためのお金も出ない。
技術そのものがすごくても、世の中の誰もが使いやすいように作り直すにはお金がかかる。
世の中に宣伝して、教育して、多くの人の手に届くようにするためにも、お金がかかる。
それをやらないと、一部のギークな人たちだけのものになって終わってしまう。
そうしたら、どんなに良いものを作っても、世の中のためにならないだろう。
そして、次の良いものを生み出す開発にも、お金がかかるわけよ。
だから、良いものでちゃんと儲けるのは、良いものを普及させ継続的に生み出すために、重要なことだと思っている。
私はアニメの詳しいことは知らないが、日本のアニメはプロやクリエーターには大きな影響を持っていると聞くだけに、
規模が小さく、ちゃんと金儲けが出来ていないのは残念に思うのだ。
アニメを愛する人たちの善意で支えられていても、その人たちにちゃんとお金が落ちる仕組みを作らないと、産業として長続きしない。
ついでに言うと、個人・消費者からのカネの流れだけで儲けるためには、
ディズニーやDream worksのようにマス・ボリュームゾーン狙いのコンテンツをつくるしかない。
そうすると、「ソフトパワー」と言う割には日本の経済を活性化させるほどの産業になってない、日本のコンテンツ産業も、変わって来ると思う