大事なのは、何のための技術かということです。コンクールにしても、金メダルを取るために挑戦しているんじゃありません。
ふだんからスタッフみんなで話し合って、共有している思いがあります。それは、僕たちはなぜ菓子屋をやっているのか、なんのために技術を身につけるのかということです。
パティシエは技術がないと人に喜びを与えることができません。お客さんの要望に120%、150%応えるために技術を磨くんだということです。お客様を喜ばせ、1人でも多くの人に夢を与えたい。そのための技術なんです。
こんなこと言ったらきれいごとだって言われるかもしれないけど、売り上げを追求したことはありません。父も言っていましたが、お金は後からついてくるものだと思います。利益を追求してたら、今はないでしょうね。
拡大画像表示 やはり、スタッフがやりがいを持って、毎日楽しんで働くことが一番大切です。その結果、お客さんに喜んでもらえて、お店にやって来てくれるお客さんが増えてきたんだと思います
始めた時は全然考えたことがなかったけど、結果的にリピーターになってくれています。そういう意味で、いい循環ができたんだなと思います。「家族に絆をつないでほしい、子供に夢を与えたい」という気持ちでやっていますが、やはり僕たちにも利益がないと動けませんからね。