女の書く年賀状は、幸せ自慢の機会であるらしい。自慢といっても、仕事上の昇進や財産を自慢する者は一人もいない。結婚と子育てという誰もが幸せと思うとされていることが、自慢の材料となる。
女のうち、誰もが認める美人であったり、昔から男に人気があった女の場合は、たいてい控えめで、これ見よがしに誇ることはない。家族の写真が印刷されているものであっても、ごく自然な風景が切り取られた感じがし、本人も単なる近況報告としてしか思っていないだろう。自分から幸せ自慢をしなくとも、すでに満たされており、ゆったりと構える余裕が感じられる。
問題は、「ちょっと苦労した人」である。容姿に優れずあまり男に人気がなかったり、ずっと恋人がおらず、初めてつきあった男と結婚した、などがこれに該当する。このクラスの女の文章は、幸せ自慢の様相を呈し、自ら力を込めて宣伝しないと羨ましがられないことをうかがわせる。自慢するのは、実はまだまだ満たされていないからであり、土台がグラグラしているのが透けて見えてしまう。中には、長年やりとりをしていないにもかかわらず、結婚した途端、子供ができた途端に急に年賀を送ってアピールする人もいる。年賀とは、相手の幸せを願う趣旨ではなかったのか。
素敵な生活を送っているアタシを見て!!
アタシこんなに幸せなの!!
そんなことはない。
キモオタの書く年賀状は、嫁自慢の機会であるらしい。自慢といっても、仕事上の昇進や財産を自慢する者は一人もいない。「俺の嫁」という本人以外誰もがどうでもいいと思うことが...