2009-12-23

すこし放って置いてと言われた

1年4ヶ月付き合った彼女に、少なくとも2月中旬くらいまで連絡しないでほおっておいて、と言われた。このそもそもの原因はとてもくだらないお互いの勘違いから来ているんだけど、なんだかもうそういう問題ではないみたい。自分経験からいうと放って置いてよくなることはほとんどないと思うし、放っておいたここ3日でかなり心に吹っ切りをつける準備ができたようだ。これは実質的にふられたんだろうと思う。

彼女の、他人の話を曲解して思い込み、それを自分の中のみで通用する価値観で判断するところがすごく嫌いだった。もっとちゃんと話を聞けばそうだって分かるんだろうに、と思っても誤解して勝手に怒り、泣く。そして自分の悪いところは見ないようにする。そして人をほめず、自分もほめない。そういう姿勢から分かる通り、彼女うつ病になった。今はもうだいぶよくなったけれど。それが良くなったから俺は用済みになったんだろう。

逆に何が好きだったかと言えば、いっしょにいて話が尽きないところ。どんなことをやっていても、どこに行っても何とかなる気がしたし、戦友みたいな感じが強かった。家にいていっしょにご飯を作ったり、ゲームしたり、ごろごろしながらイタズラしたり、ぼやっと寄った本屋立ち読みしたり、テレビ見たり、ゲームの話をしたり、世間話をしたり。そういうことだけで幸せだった。

最初は、もしダメ性格でも俺が直してやる、という気概があったけれどもはやすぐにそんな自信はなくなって、自分自分をだましていままで付き合ってきた部分もあると思う。「俺はこの人といることでこれからもたぶん幸せなのだろう」という思い込みが、今まで自分のトリガーであり、モチベーションだった。イライラしたときには、別れるときは相手にすごく自分のことを好きにさせて、その上で思いっきりふってやろう、という密かな計画もあった。

ここ2ヶ月くらい、彼女がなんとなくキスを避けるような気がしていた。そして気づけば2ヶ月くらいセックスもしていない。お互いにいろいろ忙しかったのもあるけれど、なんとなくそういうことが続くと忌避すべき未来が待っているような気がして漠然とした不安を心の奥底で感じてはいた。それでもそれを埋める努力もせず、現実の上に乗っかって「別れることにはならないだろう」という過去からの類推だけで生きてきた。未来なんて何もわからないのに、それを作る努力を怠った。

冒頭で言ったくだらない勘違い、というのは電話携帯が通話料高いのに、彼女はいつも電話を向こうからしてきてくれた。電話代は大丈夫なんだろうか、とかなり不安だったが、向こうが電話をかけたそうなので特に言わなかった。そうしたら実は、向こうは俺が電話をして欲しいものだと思い込んでいたようだ。俺はむしろ電話で長い間時間が取られる方が煩わしく、はやく切ってくれてもいいのに、と思っていた。もちろん最初の15分くらいは楽しいけれど、それから無駄時間だったと思う。お互いに向こうがかけたかったから、という理由だったんだなと思った。何も分かってはいなかった。

このまま行ったら結婚するのかもな、と思うこともあった。彼女掃除洗濯料理もできない。そんなことは俺がやるから別にいいとは思うんだけど、「毒のある親」論理で行くと、うつ病の人の子供は高確率うつ病になる。それから、誰に対しても厳しくほめない姿勢も非常に気になった。もしこどもができてもそれだったら、と思うと結婚は無理かもな、むしろやめたほうが客観的に見て思っていた。とても自分勝手だと思うけれど、こどもが不幸せになるのはたぶん耐えられない。

いろいろなところにまだ爪跡が残っている。サイトパスワード。貸していた本。もらったお土産。渡せなかったプレゼント。そんなものは良いのだけれど、そういうのを見るたびに思い出す。思い出すたびに何か必要のない懐かしさを感じて哀しくなる。

この勘違い女!ばーかばーか!と言ってやりたい気持ちと、幸せになってほしい。という気持ちが半分半分。これから戻れる可能性は1%くらいだと思うけれど、とりあえずそれまでに自分を律するようになれていたら、と思う。この1年4ヶ月は結構楽しかった。ありがとう。ではでは。

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