だって、誰かが聞いてるから、それが独り言だって認識されるっていうんじゃ、矛盾してる
それは誰かに向けられてる言葉であって、独り言じゃない。
つまり、独り言っていうのは存在しない
じゃあ、事実全く誰にも聞かれなかった発言があるとして
それは『独り言』に当たるんじゃないか、と言われても、やっぱり違うと言える
その発言者が、その発言を記憶している限りで、誰かがその発言の内容を知ることは十分考えられるからね
じゃあ寝言など、自分で記憶していない言葉は、独り言なのかといえば
もう分かると思うが、これもそうとは言い切れない
自ら生み出した台詞なんだからね、記憶なんていうものよりよっぽど確かな部分において、それは認められているはずだ
このように、独り言なんて定義されるものはまず存在し得ないのは明らかだ。
あるいは、誰しもにとって全ての発言が独り言みたいなものだ、とも言えるだろう。因みに俺は後者を推すが。