まぁ中高と比較的奥手の部類に入っていたであろう私は最初の彼氏に浮かれまくっていた。
本当に大好きな人だったが、付き合い方というものがよくわからず、彼を束縛し、嫉妬をし、いわゆる重い女というやつになっていた。
結果、三か月であっさりと振られてしまい、どん底に突き落とされた。
二年間ひきずって、もう一回告白した。やっぱりふられた。
忘れられないまま、でもひょっとしたら忘れられるかもしれないと、別の人と付き合いだした。
忘れられなかった。その人とは結局半年くらいで別れてしまった。
さすがに大学を卒業するころには最初の彼氏のことは完全にあきらめることができた。
好きだけど、もうどうにもならないこともわかっていた。
就職して4年になる。
優しい人だし、幸せだ。
けど最初の彼氏のことは今でも心の奥底で好きだ。
連絡はもう卒業以来とっていない。風の噂で近況を知るだけ。
作り話っぽいな。 処女性なるものに物語性を付与し、実存的意義を見出そうとするのは男だけ。