「優れた上司」とは、一言でいえば、自分自身も仕事ができて、自分の持っている知識や技術、ノウハウを惜しげもなく後輩に教える上司である。そして、部下や後輩の成長を心の底から喜べる人間である。「優れた上司」は、まず仕事に関して「自分の模倣」をさせる。それが基本。その基礎の上に、今度は部下自身のオリジナリティーを積み上げる手助けをするのである。決して、自分のクローンやイエスマンをつくったりしない。
反対に「ダメな上司」とは、どんな人間か。それはズバリ、「嫉妬心」と「猜疑心」の強い人である。そのタイプは、人間観察の素材としては絶好の対象だから、しっかり見ておくこと。「そうなってはいけない」反面教師として学べばいいだけである。
「いい人」、そんな言葉は聞き流しておいたほうがいい。その言葉を口に出す人はおおむね、「人畜無害」「中身のない人」「自分の競争相手にもなれない人」というニュアンスで使っているからだ。もっといえば、「役立たず」くらいの意味さえ込められている。仕事でも恋愛でも、プライベートなつきあいでも、人は自分の脅威に感じる人間に対して「いい人」などとは言わない。
「男は死ぬまで働きなさい」