なんとなく、いつまでたっても思い出してしまうことってある。
話の前後は覚えていないのだけど、友人が
というような旨の発言をした。
本題はそこではなく、他の話へ入る前置きだったんだが、
友人自身がその職業をばかにして発言したわけではないのはわかっていたけど、
こういう運の悪い偶然てある。
友人が同様の発言をよそでしたらまずいこともあるだろうと思って、
「私の両親はどちらの仕事もしていたことがあるよ」
とその場で言ってしまった。
私の機嫌が悪くなっていないことは、態度でわかってくれたのではないかと思うけど、
友人は小さくなって失言を詫びた。
そのときは、友人に事実を伝えることにためらいはなかったけど、
それを聞いた友人はどう思っただろうか。
失言をいさめるにしても、もっと言い方もあっただろう。
よくよく考えてみれば、事実を伝えれば友人がどんなに慌てふためくだろう、
という意地悪な気持ちが私の中に確かにあった。
後から思えばわざわざ言うほどのことでもないように感じるし、
意趣返しの気持ちがかなりあったように思う。
私はわりとこういう意地悪な返しをしがちだ。
本当の、そういう、意地悪な気持ちを自分自身も知りたくないと思っており、
とっさに大義名分を作り出して、いい人ぶるのである。
もう習い性になっていて、反射的にやっている。
考えてみれば、こうやって自分のために人を傷つけたことが何度もある。
別に、自分が傷ついたからといって、
同じ分相手を傷つけようとしなくてもいいのに。
今なら飲み込んで流せただろうと思うこともある。
いつも、とっさに言い訳をして、悪い役を誰かに押し付けようとしてる。
自分に非があるのに耐えられないのだ。
もう、言い訳をするのも苦しい。
このループから抜け出したい。