2009-08-01

ベーシック・インカム論に対する素朴な疑念

続・働かなくてもいいんじゃないか。|六本木で働いていた元社長アメブロ

http://ameblo.jp/takapon-jp/entry-10309923304.html

いわゆるベーシック・インカムについての議論。この手の議論を見るたびにいつも思うのだが、「最低限〜円で暮らしていける」とかいう場合の金額や生活水準を、ベーシック・インカム無い今の社会を基準に算出しても全く無意味だろう。確かに今のこの日本で月8万円〜あれば最低限生きていくことはできるかも知れないが、ベーシック・インカムを導入した後に各種モノ・サービスの値段・品質が今の水準を保てるのか、かなり怪しいと思う。リンク先記事では

大体、ベーシックインカムがあると恐らくだけど、みんながやりたがらないけど、絶対やらなきゃいけないような仕事給料は上がるし、引く手あまたになるだろう。

とさらりと書いてあるが、もしこれが正しければ当然インフラやら物流やらのコストは跳ね上がるわけで、結局はベーシック・インカム分を折り込んだ上で「働かなくては生きてはいけない」経済的な均衡に至る可能性の方が高いんじゃないだろうか(もしくは全体の生活水準がガタ落ちになるか。いずれにせよ、世の中にある”仕事”というものを甘く見積もり過ぎだと思う)。

別にベーシック・インカムという制度自体を批判したいわけじゃないし、そもそも門外漢である私にはそんな力量は無い。が、少なくともどんぶり勘定で良さを論じられるほど単純な制度とは思えない。堀江社長に限らず、結構前から有名なブロガーの方々がかなり安易に論じているのが目に付くので、ちょっと思うところを書いておく。

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