「6年生になったら」というタイトルだった。
内容は悲惨そのものだった。
いじめられっこは、いじめられっこ自身が悪くて、楽しくやっている周囲は誰も悪くない。
そう思い込んでる自分がそこに居た。
そういう時代だったんだろう。
色々記憶がよみがえった。
あまりに酷いいじめと、対処しない担任に、隣のクラスに逃げ出した。
助けてくれ、と半泣きで、ほとんど出ない声で訴えたら
授業中だから、出て行け、と言われた。
一人でクラスに戻った。
嘲笑が待ってた。
恥をかなぐり捨ててかけば、担任が助けてくれるんじゃないか、
そう思って書いた作文だったんだろう。
けれど、それを書いて提出することで、逆に担任から「捨てる生徒」のレッテルを貼られたんだろう。
死にたい、逃げたい、と思う日々が何年も何年も続いた事を思い出した。
作文を取っておいたのは母親だった。
何も言わなかったけど、何を思って取っておいたんだろう。
この作文はやっぱり取ってあったのかな。