もうずっと、音楽のことしか考えていない。
結婚して、子供が1歳半になり、この頃になればきっと「父親としての自覚」みたいなものが頭の中を支配しているんだとばかり思っていた。
ところがどっこい。
結婚しても、子供が1歳半になろうとも、あたまの中はずっと音楽のことを考えている。
片道14kmの仕事への行き帰り。嫁のウマイ飯を囲む食卓。息子と遊ぶ日曜日。
何をしてても、僕の音楽が頭のどこかに必ず居る。そして、日を追う毎に増えていく。今も、僕の音楽は頭の中でリアルになっていく。
勝手に父親になるもんだと思ってた。受け入れられるもんだと思ってた。少しずつでも「家庭」が頭を支配していくんだと思っていた。どうやらそうじゃないらしい。
家庭に不満など一つもない。きっと、誰もが幸せだと言うだろう。羨む人もいるかもしれない。
でも、いつまでたっても「家庭のために時間を使う喜び」などない。死ぬまでずっと?冗談じゃない。
きっと、僕はそういう風には出来ていなかったんだろう。血は繋いだから、もう良いかなとも思う。
帰ったら話をしなくちゃ。