いつものようにレベル上げをしていたら、「もう飽きた」みたい空気になって、それでボスに特攻しようということになった。
みんな死ぬつもりだったが、俺にはこうすりゃいけるんじゃないかという密かな考えがあって、こっそりスキル構成をセットしなおして戦闘に望んだ。
んでまあその戦術を試してみたら案の定上手くし、みんなすげーすげー言うし、俺は有頂天だった。
しかし盾役ということもあってあと少しというところで死亡してしまった。回復役の人は「蘇生させるよ」と言ったが、そのために戦況が悪くなると踏んだ俺は、街で復活を選んでここに戻ってきた方がいいと判断して戦闘から抜けた。
戻ってくる途中で戦闘は終わった。俺は間に合わなくても良いと思っていた。自分は十分に役に立ったと満足していたから。パーティの元に到着すると、みんなドロップアイテムを分けてくれた。口では「え、なんでくれるの?」とか言いつつ、まあ当然だろうと心の中では思っていた。帰り道に回復役の人が「もう少しで蘇生できたのに、残念だった」と言った。その時は何も思わなかった。
最近何故かその言葉がしきりに思い出される。あの時俺は自分一人が全てをまわしていると自惚れていた。でもその回復役の人だって俺を助けるために色々考えたんだ。それを踏みにじられた。おまえなんか信頼しないと行為で示された。残念だったろう。俺は自分の有能さを感じられたことで満足したが、その人だって自分の有能さを感じたかったかもしれないのに、俺はその機会を奪った。考えた戦術だって、事前にみんなに話せば、もっと練られた、連携のとれたものになったかもしれない。俺はそれよりも手柄を独り占めしたかったんだな。いや、相談なんて念頭に上らないほど、パーティのメンバーを侮っていた。信用していなかった。蘇生だって待てばよかったんだ。あの時仲間に賭けていれば、もっと大事な、得がたいものが得られたはずだ。
そんなところで得たもんすぐ忘れるわ。ネトゲだよネトゲ。
お<まえなんか信頼しないと行為で示された。残念だったろう。 たぶん、そこまで考えてないよ。ただ単にみんなで楽しみたかっただけなんじゃないかな。 過去の自分を反省する態...
5年くらいあるMMOをやっているが未だに一人でプレイしている 友達もいないのに何故やめないかというとゲームペットが可愛いんだ でもアップデートが進んでだんだん一人で行ける場所...