2009-04-19

老人の星

星新一ショートショートに「老人の星」を題材にしたものがあった。

タイトルは覚えていない。

技術は高度な進歩を遂げ、住民は完成された幸せを手に入れた。

そんな星が物語舞台である。

幸せ環境にありながらも、住民には活力のようなものがない。

老若男女問わず、平凡な日々を送りながら、死のときを待って生きている。

若者までもが老人のような精神で生きているのだ。

この星は、文明自身が年を重ねて、全ての人が老人となってしまった、老人の星だったのである、と告げて物語にオチがつく。

近頃、このショートショートストーリーが頭から離れない。

まるで、現代の日本を暗示しているように感じられて仕方がないからである。

  • なんかそれトマトが出てこなかったっけ?なんとなく覚えてるような。

  • よく「それじゃ死んでるのと同じ」みたいなこと言うやついるけど 生命を維持していたいって欲望ってものすごく生々しくて強烈なものだと思うんだよね。 それ自体が半端じゃない活力...

  • http://anond.hatelabo.jp/20090419233024 最近中世ヨーロッパ(時代としては西暦1400年以前)を研究した文化論なんかを読むんだが、当時は10歳になる前から見習いとして仕事をはじめ、15歳には成...

    • いやあの、ねえ 逆ピラミッド型の社会なんて現代の先進国くらいで 今のアジアアフリカも貧乏人の子沢山なんだが 若者が力を持ってるかっていえば

      • 政治評論では歪んだ自意識が行間から漂ってきてどうにも気持ち悪かったが 私小説になると逆にその気持ち悪さがリアルで面白いな。

記事への反応(ブックマークコメント)

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