2009-02-14

代将徳川家光公。彼は祖父家康に似て、鷹狩りが大好きであった。

それはいいのだが、鷹狩りの際いちいち江戸城に戻るのは面倒くさいと、

狩場の近くの民家に下宿をとって、そこで寝起きしていた。

幕閣は


「このような場所では警護も充分ではなく、不心得者による暗殺すら

おこりかねません!どうかご自重を!」


と、諫言するのだが、家光は聞く耳を持たなかった。


さて、その下宿伊達政宗が訪ねてきた。しばらく狩りの話をしていたが、やがて家光は

「家臣どもはこう言う場所では、暗殺の心配があるなどと言って余に五月蝿く言ってくるのだ」と、

愚痴を言い始めた。それを聞いた政宗、


「それは心配するでしょう。私も何度、鷹狩りの際の家康公の命を狙った事か。」


それ以降家光は鷹狩りの際、下宿を使う事をやめたとか。

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