修学旅行で行った奈良・薬師寺の坊さんの話をいまだに実行している殊勝な俺。
薬師寺の坊さんは、講話が面白いことで有名なようで、今でも修学旅行の生徒たちが坊さんの話をきくのは、定番メニューらしい。
「なぜ、仏法ではご祈祷をするとき、手と手を合わせるのかご存じですか。指と指のシワを合わせて、シワ合わせ、つまり幸せを願うのです」
これ、のちに仏壇のコマーシャルでもやった。
「また、手の甲の側を合わせて逆にしてはいけません。なぜなら指の節と節を合わせるとフシアワセになってしまうから」
これで一同意味なく感心。
「さらにこの話は3つでワンセットになっているのです。爪と爪を合わせてみてください。ほら詰め合わせ。ワンセットです」
一同笑い。
この話をきっともう何十年もしているのだろう。
「修学旅行の生徒さんがこの寺を訪れると、わたしたちは講話をさせていただくことになっています。しかしこれはあまり我々も進んでやりたい仕事ではありません。そこでジャンケンをして当番を決めるのですが、みなさんは普通、嫌な仕事の当番をジャンケンで決めるとき、負けたほうに決めますよね?」
「我々は違います。勝ったほうが当番をすることにしているのです。ジャンケンで勝つと嬉しい。やった、勝った!と思います。嬉しい人が、嫌な仕事をするのです。結局おんなじことなんですけど」
以来俺はジャンケンをするとき、嬉しいことを決めるときには負けたほう、嫌なことを決めるときには勝ったほう、ってことにしている。今でも。
別に仏法精神に則ってるわけじゃないよ。そのほうが幾分かおもしろいから。
めんどうな仕事の担当を決めたりするときに、「勝ったほうにしようぜ」と言うとたいてい怪訝な顔をされるけど。
実際やってみると、分かるひとには分かる。と思う。
中2病と言われてもいい。 「さらにこの話は3つでワンセットになっているのです。爪と爪を合わせてみてください。ほら詰め合わせ。ワンセットです」 一同笑い。 こういう時に...
俺は笑いのツボがずれてるのか、一同が笑うところで笑えなかったりするから、 そのときは愛想笑いしてる。「あ、ここは笑うところなんだ」って。 おそらく、俺みたいなやつ大嫌いで...
愛してる