9月、今まで付き合っていた彼女に振られてから出会い系サイトを利用するようになった。
ただ話を聞いて欲しかっただけなのかもしれない。
失った性欲のはけ口を探していたのかもしれない。
こういうサイトを使うようになって数ヶ月、その世界にどっぷり嵌っている自分に気がついた。
男性を募集する書き込みにいち早く食いつき、適当な嘘を並べたメールを送り、なるべく綺麗に写るようにとった写真を送る。
運も良かったのか、ここ数ヶ月で両手で数え切れないほどの女性に会った。
マツコデラックスによく似た怪獣みたいなおばさんから、華奢で、若いけれども両腕にたくさんの傷跡をもっている女性まで。
fuckableな女性の多くは、自殺を試みようとしたことのある女性だった。
なんとなく、似た境遇の人間が引き寄せられているような気がした。
また今日も、いつものようにいつものサイトを開き、投稿を5分毎に確認している。
そろそろ、僕にもお迎えが来てくれるのかな。