「野豚をプロデュース」ってドラマのタイトルを聞いてインスピレーションを受けたらしい彼は
聞いたその足で校舎裏にすっとんで行って
畜産部で飼ってる子豚を借りてきて、ああだこうだと子豚をいじりだした
またあいつの馬鹿が始まったよと僕達は笑っていたんだけど
泥まみれだった豚はブラッシングされた真っ白な毛並みで
血色良いピンク色になっていて
芸も出来るようになっていて
たどたどしい足取りで彼の回りを回ったり、ボールを鼻でつついて持ってきたり、すごく愛らしくて可愛かった
なにより彼に抱かれてる子豚は幸せそうだった
全校生徒が拍手喝采で
子豚は学校公認のペットとして女の子にキャーキャー言って世話される事になったんだけど
その後彼から「あの子豚でフランクフルトを作って(文化祭で売って)プロデュースの締めくくりにするつもりだった」
と聞いた時は驚いた。