2008-12-05

ブタプロデュースしたあいつ

高校時代になんでも思いつきで実行に移す楽しい奴がいて

「野豚をプロデュース」ってドラマタイトルを聞いてインスピレーションを受けたらしい彼は

聞いたその足で校舎裏にすっとんで行って

畜産部で飼ってる子豚を借りてきて、ああだこうだと子豚をいじりだした

またあいつの馬鹿が始まったよと僕達は笑っていたんだけど

文化祭ステージで彼とその子豚が出てきて驚いた

泥まみれだった豚はブラッシングされた真っ白な毛並みで

血色良いピンク色になっていて

彼がプロデュースしたらしい赤い蝶ネクタイを付けていた

芸も出来るようになっていて

たどたどしい足取りで彼の回りを回ったり、ボールを鼻でつついて持ってきたり、すごく愛らしくて可愛かった

なにより彼に抱かれてる子豚は幸せそうだった

全校生徒が拍手喝采

子豚は学校公認のペットとして女の子にキャーキャー言って世話される事になったんだけど

その後彼から「あの子豚でフランクフルトを作って(文化祭で売って)プロデュースの締めくくりにするつもりだった」

と聞いた時は驚いた。

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