我々の友は?
・・・諦め、だ。
我々の妻は?
・・・思い出、だ。
諦めを友とし、思い出を妻とする。
それが我々の選んだ生き方だ。
否!選ばされた生き方だ!
・・・誰に?
誰だ?そのような生き方を我々に強いたのは?
我々は空の青さを知らない。
転ばぬよう下ばかりを見てきたからだ。
我々は人肌のぬくもりを知らない。
傷つけあわぬよう、互いを遠ざけて生きてきたからだ。
我々は知らない。何も知らない。
ただひとつのことを除いては。
彼らはいう。
「頑張ろう。」
・・・・・・・
もうたくさんだ。
我々はすでに十分頑張った。頑張ってきた。
なのにこれ以上、我々に何を求めるというのだ。
今度は我々が求める番だ。
求めるべき相手に求めるべきを求める。
間違ったことだろうか。
それともまた、あの日々・・・
諦めと語らい、思い出と添い寝する、あの日々に、
我々は再び戻るべきなのであろうか。
断る!
我々は知らなかっただけだ。
あまりに知らなすぎた。
求めなければ何も得られぬことを。
我々は今、求めることを知ったのだ。
我々は一人ではない。
なぜか?
我々は知っているからだ。
このままでよいはずがないことを。
今こそ立ち上がらなければならないことを。
耐え難き屈辱に耐え、
謂れ無き誹謗に耐え、
明日なき絶望に耐え、
得られたのは・・・この事実だけである。
たったこれだけの、事実だけである。
そしてこれが我々の結論である、答えである!
応答せよ!
耳を澄ませば聴こえる声を
目を凝らせば見えるであろう事実を
聞こうともせず、見ようともしなかったのは誰か!
少なくても我々ではない。
我々は知っている。
彼らよりもよく知っている。
彼らは何も知らない。
だから教えてやらねばならない。
我々の怒りを!
・・・絶望の深さを。
もうやめよう。
諦めを友とするのは。
もうやめよう。
思い出を妻とするのは。
振り向けば同志が・・・そこにいる。
仰げば未来が・・・そこにある。
我々はたった今、得難いものを得たのだ。
「連帯」
我々は今!ここで!
同じ使命によって固く結びついている!!
彼らがどんな汚いやり方をもってしても、
破りえぬ程に固く、強く、そして美しい。
彼らのめしいた目では見ることさえできぬであろう。
時、まさにここに至れり。
今ここに集いしは、不退転の決意をもった同志だけである。