先日、連れと、上野のフェルメールとデルフト派展みたいなものに行った。
特別展は平日だというのに、なかなかの混雑ぶりに驚いた。
中に入ると、OL風の二人が、絵の前で「この視線が」「へぇ」「なるほど、やっぱりドラマが」云々と鑑賞していたのを見てさらに驚いたが、こういったのは展覧会であちこちで見られたのにほとんどカルチャーショックといってよかった。
自分も連れも、普段から美術館系にはほとんど行かず、同じ上野なら二つの博物館か動物園に入り浸るが美術館に足を向けたことはない。加えて美術的な素養もほぼないに近い。今回来たのも、たまたまチケットをもらったからだった。
確かに飾られた絵画は(素人目で)きれいでうまかったけれども、じゃあ他の画家とどう違うから今も名声をその保っているのかと聞かれたら、まったく答えられなかっただろう。正直、オランダの画家ならレンブラントとフェルメールの区別がつかない自分には、フェルメールとデルフト派の区別もまったくつかない。
ほとんど作品の横についている解説を頼りに、這う這うの体で二時間かけて見終わった。
二時間もいたわけだから、まったくつまらなかったというわけではないが、時間をかけた割りに、心から楽しめたというものでもない。帰ってきて、何が、フェルメールにしろ他のデルフト派にしろ、すごかったのかはわからずじまいであった。
先のOLのように、こういったものを鑑賞する、そしてそれを楽しむ能力を持っている人間というのは、ある種尊敬に値すると思う。こういうのは、先天的にもらえるものなのか、はたまた後天的に取得できるのか、そもそも学校か何かで習ってなんとかなるものなのかどうか。
後天的なものだから安心してください。 絵を見ることにはほとんど才能は要求されないと思う。 たくさんみれば自然と身につくよ
絵画の鑑賞って、方法論はすでに確立されているので、それを習ったか習わないかの違いだと思う。 小中学校でやってくれればいいのにね。 よく貸し出されている音声ガイドを聞くと、...
美術を勉強すれば、見るべきポイントとか、その美術の背景がわかるから「うんうん」言いながら見れると思う。 けど、そういうことを気にせずに見たほうが楽しいし、作者もそう願っ...
http://anond.hatelabo.jp/20080916223537 一部の風景画はともかくとして、多くの絵には物語のようなものを感じ取れると思うので、それを妄想すればいい。 たとえば、人物の目や顔の向き加減で、...
そういう鑑賞態度は単なる知識自慢ゲームにしか見えんわ。 上流階級で周囲に色々アピールする必要があるなら重要かもしんないねえ。
俺はうつ病のとき、病床につく人の絵を探しまくったことがあるけど、そういう絵の楽しみ方もありますよ。
増田です。 ご助言、ありがとうございます。 職業柄、絵の中に織り込まれた「社会史」的な事柄を読み込むことはできまして、解説を頼りにですがその絵のコンテクストも、頭では理...