眠れない夜があって
それは今の私の安息で
麻痺してしまうといつか
暗い底にいつのまにか
落ちてゆくような気がして
眠れない夜があって
雲の上を歩くような
倖せの不条理に痛む私を
慰めるには瞳を閉じて
あの時はこう言ったね あの日には笑ったよね
ひとつひとつ大切に
思い出しては夢へと紡いで
確かめるように確かめるように
やさしい毛布を手探りで
辿った指の先に
ふと触れる肌
あなた
私の宝たちを入れる
宝箱になってください
全てを包み込んで守るように
いつか大切なものたち消えていっても
変わっていっても
空になってしまっても
私は宝箱を愛したい
宝よりも宝箱は永遠に近いでしょう
そして
慈しむために生まれた魂と
私は宝箱を愛したい
そして慈しむために生まれた魂を―