2008-03-07

あの子の回想録

あの子と出会ったのは3年前くらいの5月過ぎだったか。あの頃はそんなに話していなかったしメールもしていなかった。別にそれほど興味を引かれていたわけでもなかったし、普通に同じ部の女子だと位にしか思ってなかった。何よりも俺は内気なやつであったし、今でもその性格は大して変わっていない。入学当初に比べればましになったんじゃないかな、と言える程度の変化しかしていないだろう。あの頃のあの子のことはあまり覚えていない。むしろ他の女子に対する興味のほうが強かった。中学時代に小さなモテ期らしきものが矢みたいに通り過ぎていったくらいだと言えるほど、女子との接点なんてなかった。ただただかわいい女の子に興味を持ったのは当然の流れだろう。でもそういうかわいい女の子はすぐに部をやめてしまった。運動部のなかでは楽なほうに見えたので入ったのだろう彼女達は、たぶん実際の活動に触れて諦めてしまったのだろう。もう一つ理由らしきことも知ってはいる。でもここで書く必要はないから割愛。やめてしまった女の子達とは違い、彼女はやめなかった。中学時代も同じような部で活動していたと聞いたのはいつだっただろう。2年になってからだったろうか。今よりかは生き生きしていたあの頃を振り返るようになったらダメなんだろうけれど、いざ振り返ってみるといまいち思い出せない。なぜだろう。あの子との交流なんてちっともだ。その頃は適当に活動していたんだっけか。はっきりしない。でも今よりは希望に溢れていたことだろう。あの子は部活動以外にも生徒会に入っていた。明るい女の子というキャッチフレーズはあの子の笑顔をさらに引き立たせるものだったろう。あの子は笑顔が素敵だ。今もきっと笑っているだろう。「えがお」とひらがなで書いたほうがよりあの子を表現できる気がする。俺が言えることではないが、あの子はめちゃめちゃかわいいわけではなかった。だがあの子の「えがお」は何故だか分からないが今の自分にとってとてつもなく大きいものなのだ。

何か言いたいわけではないけれど、こうして書き残しておきたかった。

明日の俺に言おう。届かせようと手を伸ばす努力はしてなんぼだ。明るくあろうとすればなんとでもなるさ。

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