2008-02-18

恋するプログラマ ver0.2くらい

ある日、駅前のバス乗り場で見かけた、茶色いマフラーの人に恋をした。

視線を向けたことを気付かれちゃいけないと思って、わざと明後日の方向を向いてその場を通りすぎた。

ふと、後ろで別の人が倒れる音がしたので振り返ると、足をくじいたらしい。

茶色いマフラーの人が「大丈夫?」とその人に声をかけている。

その手があったかと感心してしまった。

結局、私がバスを待つ間、足をくじいた人と茶色いマフラーの人が何分も話し込むのを延々と見せつけられた。

そこで私は考えた。

Windows Vistaパッケージを持って、通りがかればマフラーの人が、

「それって、最新のOSですよね!?」って声をかけてくれるかもと考えた。

私は早速、近所の家電量販店へ行き、パッケージを購入した。

ものすごく高かったような気がしたけど、クレジットで買ったからあまり気にならなかった。

次の日、同じ時間に駅前のバス乗り場へ行くと、マフラーの人をまた発見した。

チャンスだ。

さりげなく、パッケージを見えるように抱えると、マフラーの人の横を通りすぎる。

しかし、マフラーの人は時刻表ばかり見て、全然こっちを向いてくれなかった。

次、横を通りすぎるときは着信音を鳴らして、メールを受信したふりも交えてみようと思う。

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