なにものにも縛られず、あるがままの自分を探していたら、
体中に鎖が巻きついている自分しか見つからなかったらしい。
体中に鎖が巻き付いている自分は、あるがままの自分なのかどうか3秒ほど悩んだけれど、
結局、今の自分はあるがままの自分じゃないから、
ショ○カーに改造手術をしてもらうことにした。
新しい体は、あるがままの自分を体現するだけのパワーを秘めているに違いないと信じて疑わなかった。
けれど気がついたときにはもう、食パンはメロンパンになり、たいやきはコバンザメにならざるを得なかった。
それなら、あるがままの自分とはアルプスの少○ハイジに出会うために、
自販機のしたに転がっている十円玉を拾う少年Aそのものであることに、
今、ようやく気づいた。