彼は、自分のトラックが大気を有毒ガスに変えていることも、この惑星がどんどん舗装道路に変えられていて、自分のトラックが何所えでも行ける事も知っている。
「だから、俺は自殺をしているようなもんだ」と。
「気にしなさんな」トラウトは言った。
「俺の弟なんてもっと悪いぜ」運転手は話を続けた。
「やつの働いている工場は、べトナムの草や木を枯らす化学薬品を作ってるんだ」べトナムというのは国の名前で、アメリカは飛行機から色々の物をそこへ落として、その国の人々が共産主義者になるのを止めようとしている。
彼の話に出てきた化学薬品は、ありとあらゆる茂みを枯らして、共産主義者たちが飛行機から身を隠せないようにしてしまおう、という目的で作られたものだ。
「気にしなさんな」トラウトは言った。
「長い目で見りゃ、奴も自殺しているようなもんだ。」運転手は言った。
「このごろのアメリカ人の働き口ときたら、何かの方法で自殺をしているようなもんだって気がするぜ。」
「一理あるね」トラウトは言った。
チャンピオンたちの朝食 カート・ヴォネガット
してるような気分。 毎日毎日。
彼は、自分のトラックが大気を有毒ガスに変えていることも、この惑星がどんどん舗装道路に変えられていて、自分のトラックが何所えでも行ける事も知っている。 「だから、俺は自殺...