2007-09-19

底辺のプログラマの話

ちょいと前にちっちゃなSIerプログラマが入社しました。

その会社はあまり技術力が無かったので、2年も過ぎた頃にはプログラマは周りからエースと目されるようになってました。

会社で一番偉い人からも信頼を勝ち取ったプログラマは、次のプロジェクト責任者に任命されることになりました。

大きい仕事を任され、喜びもあったのですが、不安なこともありました。

一つは開発環境を一新して、新しい言語で開発することが決定してることでした。

その新しい言語での開発実績が無かったのです。

もう一つは、今までプログラマの上にいた人が、今度は下につくということでした。

しかも残念なことに、上にいた人の技術力が嘆かわしいレベルなのです。

プログラマは困りました。

自分ひとりなら納期内に満足のいく品質で仕上げられる。

しかし、それだと社内にノウハウが蓄積しない上、中途半端に人材を遊ばせることになってしまう。

悩んだ末、プログラマは現状を偉い人に報告しました。

偉い人は元々プログラマをやっていたので、きっとわかってくれるだろうと期待を込めて・・・

しかし世の中そんなに上手い事転ぶはずも無く、偉い人はプログラマの話を聞き入れてくれませんでした。

「開発環境が変わろうと、どうということはないじゃないか」というのが偉い人の言い分でした。

しかしプログラマは、その新しい環境でやっている別のプロジェクトが危機に瀕している状況を耳にしていました。

現状は開発環境の変化に対応出来ていないのです。

それを根拠に現状認識を改めてもらおうと試みましたが、驚くことに偉い人は、そのプロジェクトの進捗は順調と言い張るのでした。

ヘルプ要員を2人も追加投入しているプロジェクトが順調であるはずがありません。

それを知っているプログラマは、現在技術力では、新しい言語を使ったシステムを高品質で提供するのは困難であると再三主張しますが、一切取り合ってくれません。

どうやらプログラマと偉い人で、品質意識にズレがあるようです。

噛み合わない会話にすっかり消耗したプログラマは、説得を諦め引き下がりました。

次の日、デスマーチの旋律を阻止する策を練っていたプログラマは、偉い人に呼び出されました。

何事かと慌てて偉い人のところに行くと、「君は周りの人間を見下してないか?」と詰問されました。

技術力不足であると指摘した点が不快だったのか、不信の眼差しでロープ際まで一気に追い込まれるプログラマ

そんなことは一切ありませんと必死で抗弁すると、表面上は納得した様子の偉い人。

プログラマ会社の現状と顧客への責任、そしてシステム品質を考えた末に発言しましたが、結果的には偉い人の不興と不信を獲得してしまいましたとさ。

  • あと、2、3個ジョブリーダーやれば感覚わかるよ。 嘆かわしい技術しかもっていなくても人は人。頭数は頭数。 分配、使い方を間違えなければ乗り切れる。 最悪なのは「みんながんば...

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