2007-09-15

5年前は何をしてたろう

5年前の僕は大学の一回生だった。

今頃の時期は、当時入っていた音楽サークル学園祭の準備をしていたころだったろうか。

グループを組んで、毎日毎日練習を繰り返していた。

大学の近くの公園や、バンドリーダーの家で集まって、同じ曲を何度も演奏した。

うまくいかず、少し摩擦が起きることもあったが、目標を同じくするメンバーとして仲良くやっていた。

11月の学園祭をやり遂げたのち、同じメンバーで次の発表を目指した。

しかし、この辺りから徐々に不協和音を奏で始める。

実力がないやつ(自分)。

練習に遅刻するやつ。

バイトが忙しくて参加できないやつ。

バンド内で付き合うカップル。

始まらない練習。

目に見えて雰囲気が悪くなり、口論の回数も増えた。

日をかさねるごとにそれは激しくなる。

悪い空気の中、沈黙の時間も多くなった。

ある日、練習場所に使っているリーダーの部屋で、遅刻したメンバーを待っていた。

しかし、1時間ほど待っても来ない。

空気の悪い中、待っている時間が馬鹿げているように思えて「馬鹿馬鹿しい」と呟いた。

聞いたリーダーは「じゃあもう辞めるのか?」と返す。

「ああ、もう来ない」そう答えた。

逃げるように部屋を飛び出す。

ドアを閉めたあと、リーダーが「死ねぇぇぇ!」と声を張り上げて、部屋のドアに何か投げつけた音が聞こえた。

その後、最後に一度だけ集まって話し合ったが、なにも状況は変わらなかった。

リーダー電話で話すこともあったが、お互いの主張を聞き入れず、罵倒しあうだけの結果になった。

暗い部分を持った思い出ではあるけど、これも悪い思い出じゃあない気がする。

自分たちの幼さが強烈にぶつかりあって、その結果が悪い方向に行ってしまっただけ。

今の自分を作り上げた、なくてはならない経験なんだろうなと思う。

バンドを抜けた僕はサークルを辞めて、以降バンドメンバーとは会っていない。

多分みんな社会人になっているだろう。

最低な別れをしたのに、今もう一度会いたい気もする。

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