投票を何か「期待あるもの」として教えているのが、そもそもいけない気がしてきた。
良くするために投票するのだと教えれば、確かに、腐った果実と毒林檎、有象無象の塵芥を見せられて、「さあどれを選ぶ?」なんて言われても選びようがない。そんなものを選び取るためにわざわざ投票所に向かおうなどと思える人間なんて殆どいないし、せいぜい義務感から適当に、ってことになる。
政治のネガティブな面をこそ教えるべきじゃないか? すなわち、怠惰と暴走。
灰色の魔女、名誉あるバランサーとなることを教えるべきじゃないか? 支持する政党が無いからこその立ち位置として。大英帝国は、旧大陸から離れていたがためにバランサーたりえた(いわば、「イギリスはヨーロッパではない」)。その後のアメリカは言わずもがな。つまり、政治の世界から離れていても、そこにも足場は存在する。