2007-07-26

  1. あらゆる自己は外部要因によって存在する。外部要因とは、遺伝や環境をいう。遺伝は両親の各々の半分を継承しているに過ぎず、全然個性的とはいいえないし、環境はその各々は多くの場合、それほど特殊であることはなく、それ自体が個性的であるとはいいえない。従って、自己というのはこれら外部要因の一定の組合せによる特徴に他ならない。
  2. 内在的な要因とは、外部要因が自己において更に連鎖的に影響しているに過ぎない。従って完全に内在的な要因など存在しない。
  3. 自己責任とは、単に外在の原因を探索するのが全然不可能であるので(恐らく宇宙の始まりにまで遡っていくであろう)、便宜的にその者に帰せられるところの責任に過ぎない。自己責任を信じる者は、矛盾しない見解を有するためには、自らを内的な要因で動くところの神であると信じるか、あらゆる外部要因(両親が飲んだくれだった、のようなものも含め)を自己責任と感じるかしか無いであろう。故に、自己責任などという言葉に苛まれる必要は全然無く、ただある種のとばっちりとしてその責任を受ければ良い。

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