2007-06-02

あの人の手が私の頭を撫でた時に、心臓が煩いくらいに鳴った。

間違えて手が触れただけでも私は耳まで赤くなる。

借りるね、と一言、私の胸元のペンをあの人の手がとってゆく。

私がそれだけのことにどきどきして、恥ずかしくて、顔をあげられない。

そのことにあの人はきっと気付いていない。

女慣れしているからなのか、女性と意識されていないのか、対象外だからできる行為なのか。

好きな人の心の中が読める機械があればいい。

そしたら、日々の中で知るあの人の知らなかった一面に一喜一憂することもないだろう。

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