「飲み屋でプロ野球と政治の話はタブー」とかよく言うけれども、あんまり関係ないと思う。
理由は二つ。
まず一つ目は、最近は両方とも興味ないという人の方が多いから。
応援しているプロ野球チームがあって当然、投票に行って当然という時代じゃなくなっている。
この二つは天気や恋愛問題に比肩しうるほど、皆が(まあ、男性限定なのだろうけど)共有していた話題であるからこそ、このような言われ方をしていたのだろうし、世間話の代名詞的なものだったのだと思う。
共通した話題の先で認識のズレが生じると、酔いも相まって、ついつい熱くなってしまう。「プロ野球と政治の話はタブー」はこれを戒めるような文言なのだろう。なんとなく理解はできるが、話題を共有できずに会話が成り立たなくなった場合の方がもっと悲惨ではなかろうか。
B「いえ、私野球はあまり知らないもので…」
B「ところで、今度の都知事選どうなりますかね?」
A「…ああ、イシハラさんが出てるやつですか…」
これでは寂しいと思うのだがどうだろう?
共通する話題があるというのは、ないよりはマシというのが二つ目の理由。
自分はとあるバーでカウンターに立っているのだが、近頃はプロ野球を見ているというだけで、応援チームは関係なく意気投合しているお客様が多くて微笑ましい。そりゃたまには険悪なムードになることもあるけれど、みんないい大人なんだからその程度で人間関係まで壊すようなことはないと思う(酔いどれ性善説)。
まあ、政治の話題の方は支持政党というところまでいくと、確かに面倒なことになりがちですが…
あと、仕事の愚痴は矛先も絞りやすいし、同僚同士の共通言語としてはいいのかもしれないけれど、店員に話を振られても困ります。