2007-02-13

[]2/11 y

せいかちゃんからバレンタインチョコレートの作り方を教えてくれとお願いされたときはとてもびっくりした。そしてとても悲しかった。いつかはそんな日が来るだろうとは思っていたけど、実際に来てみるとやはりショックだった。私の一番であるせいかちゃんに、私じゃない一番の人ができることは。もちろん、今までもそうだったんだろうけど、そうと決まったわけではなかった。一番かもしれない人が沢山いるだけだった。でも、せいかちゃんが、あの料理が上手じゃなくて、バレンタインに誰にもあげたことがないせいかちゃんが、誰かにあげるということは、そのために勉強までするということは、つまりそういうことなんだ。それ程までに好きな人が、せいかちゃんにとっての一番の人ができたということなんだ。

その後のことはほとんど覚えてない。気がついたら学校についていて(あんなに楽しみにしていたせいかちゃんとの登校時間にもかかわらず)、気がついたら学校が終わっていて、気がついたら自分の部屋に帰っていた。そこでようやく、ぼーっとしていたことに気がついたけど、すぐにベッドの上に倒れ込み、私より一回り小さいだけの、くまさんのぬいぐるみ、あらいさんを抱きしめて泣いてるうちに、気がついたら寝てしまっていた。

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