2007-02-10

この国の「やさしさ」はどこにあるの?

職業に貴賎はない、という建前が広く社会に浸透しているにもかかわらず、この国は不安定な職業にあまりに手厳しい。いくら稼いでいても芸能人を「下」の職業とみないのは世間を知らない一〇代??二〇代のガキばかりである。風俗のひとたちはそのガキにすら見下される。作家をもてはやすのは出版社人間か自分も作家を目指すひとばかり。肉体労働者は自分自身ですら自分の事を消耗品だとうっすら思っている。

そうした意識が法制度にまで反映されている。この国で組織に所属しない人間に払われる福祉はあまりにも貧しい。それを埋め合わせるかのように大量に稼いでも、同じ額を長年かけて稼いだときの方が税金が少なく済むようにできている。そんな長期間、定収を保てるのは、組織に所属するひとだけだろう。弱いのは一体どっちなのか。

この国の「やさしさ」はどこにどれだけあって、一体誰に向けられているのだろうか。この国に生れ落ち、二十数年の時が過ぎたが、未だによくわからないままだ。誰か俺に教えて欲しいんだ。どうしたら、遠くの誰かを恨まずに生きていけるのかを。

  • この社会じゃあ正社員になることこそが人の道ってやつで そこから外れちまった奴は何されても文句言えねえんだよぉ! いや本当、こんな感じだよ。 太いレールに乗れれば(最近そう...

    • なんでもみな同じじゃないと怖いんだよ。(同一化? で、落ちるとそら見たことかと思うことが生きがいなのでしょう。 まあ、同一化していくと耐久性が下がるのでそのうち一発でころ...

  • 外国だって似たようなものでは?

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