この間の技術のテストで12色の色鉛筆が必要だったんだけど、案の定忘れた。
そんで夜の9時ぐらいになって思い出したけどもう遅くて、
母さんに手伝ってもらって家の中から何とかして色鉛筆を探す事にした。
棚の奥のほうから俺が小学校の頃使ってた色鉛筆が出てきた。
マリオカート64の絵が入った、言っちゃ悪いけど中学3年生が学校に持ってくるにはちょっとアレな缶ケースに入った色鉛筆だった。
恥ずかしいから中身の色鉛筆だけ取り出して、輪ゴムで束ねて持っていこうかなとか考えながら蓋を開けたら、
中にはちゃんと12色の色鉛筆が揃っていた。
でも、その色鉛筆にはご丁寧にも1本1本名前シール
(自分の名前がひらがなで書いてある)
(しかも上からフィルムで防水加工つき)
が貼ってあった。
恥ずかしくて持って行けたもんじゃないので、俺は母さんに
「恥ずかしいからこのシール全部はがしとく」的な事を言った。
母さんは笑いながら、「ええー、もったいない」的な事を言っていた。
母さんが風呂に入ってる間に全部はがしとこうと思って、
まず色鉛筆の赤に貼ってある名前シールをはがし始めた。
爪でカリカリやってみるが、キレイにぴったり貼られていて、案外粘っこい。
赤い色鉛筆のシールを半分ぐらいまではがしかけた時、このシールを貼っている母さんの姿が頭をよぎった。
多分俺はそのとき小学校入学前で、母さんは夜中までかかって一本一本シール貼っていたんだろう。
夜中に部屋で一人っきりでシールに名前書いて防水フィルムして色鉛筆に貼って、
そんな作業をしている母さんの背中と、どんな事を考えながらシールに名前を書いていたのか考えると、
今シールをはがしている自分がどうしようもなくアホな事をしているような気がしてきた。
それでも途中まではがしちゃったもんだからしょうがなく赤い色鉛筆のシールを何とかはがし終わり、心の中で母さんに謝った。
2本目の色鉛筆には手を出さず、色鉛筆は全て元のケースに戻し、通学カバンにしまった。
でも、赤鉛筆のシールをはがした事に対する母さんへの罪悪感は拭えない。拭いたいとは思わない。
長文でごめんなさい。どうしても何かに書き残したかったので。
こんな事恥ずかしくて匿名じゃないと書けない。
何で要らんところで改行するの?
いや、俺は読みやすいと思うけど。