「……う、ん」
藻屑は渋々、認めた。
沈黙が落ちた。しばらく逡巡してから藻屑は、ものすごく大事な打ち明け話をするように、あたしの耳元に色のない唇を寄せて、小声でつぶやいた。
「ぼく、おとうさんのこと、すごく好きなんだ」
「うへぇ!」
「……なに、うへぇって」
「いやなんとなく」
「好きって絶望だよね」藻屑はわけのわかんないことをつぶやいた。
生暖かい、夏の終わりの風が吹いた。
絶望だ
望んだ事が絶えるから絶望だ
一面の砂漠で死に絶え朽ちて行く何かを見つめ続けると云う事だ
灰暗く蒸した海辺に立つと、遥か水平線の向こうから伝わる大津波の潮騒が伝わってきてしまう事だ
それは夕暮れと朝焼けの間にある
それはこちらをじっと見ている
それは音もなく近づく
好きは、絶望だ
ごめん。何か良い事でも書こうかと思ったけど、余裕が無い。 好きに近いところに絶望はあるかもしれないけど、 それは本質じゃないよ。
ここは匿名「ダイアリー」だからね、 1日1回、半日に1回でもいい。日記なんだから内容が同じならそれくらいの頻度が適切だよ。 誰かへのメッセージなら、その人だけに伝わる方法...
必然性のある事に本質がないのなら、どこに本質があるって言うんだい
わかってるよ。 あなたはずっと好きな人から裏切られてきたんでしょう。 だから、裏切られても傷つかない関係でいたいんでしょう。 本当は自分の事を受け入れてくれて、心から安...
半分逆だよ 投影かもしれないけど、裏切られたんじゃないよ、裏切ってきたんだ 惰性の果てに、自分のそれが朽ちていく事を直視しなかった結果だよ 主体である自分ですら、自分の中...
つまり、相手が裏切ったのは自分が悪いって事? 好きじゃなくなっていったから、相手から見放されたんだと。 そういう事もあるかもしれないけど、 本当に全てがそうなんだろうか...
もちろん「好きじゃなくなったから、相手も好きじゃなくなった」が全てじゃないよ けど、絶望は相手が離れる事じゃなくて、こちらが離れてしまう事だとも思うよ 何と出会っても楽...
増田は何を求めているんだろう? 欲しいものが手に入らない事を絶望だと言っているように見える。 増田自身は何かを好きになれる人だと思うよ。 多分、人間はみんな本当は弱いん...
沢山の事を望んでるよ 沢山沢山欲しいと願ってるよ 沢山沢山沢山の事を好きだと思ってるよ 手に入った事も、手に入らなかった事も、沢山あるよ けど、絶望は手に入らなかったから生...
中途半端に手に入れたものに依存して捨てられないだけ。 誰かが連れ出すまで一生続く。
連れ出されると、どうなるの そこでは、好きと絶望はセットでなくなるの どうすれば、中途半端と完璧の見分けがつくの 誰かって、誰さ その人はなんで連れ出せるの
桜庭一樹?
イエス