受動喫煙の社会的コストなどについて、定量的に議論されてるのをさっぱり見ないので、ざっくりとですが見積もってみました。
・喫煙者が死ぬ分には、ある意味自己責任なので、考えないことにします。
・医療費については、医療費が増大するという話や早く死ぬから医療費かからないという話があって、ちゃんとした結果が出てない(というか医療費に対する効果はなさそう?)なので、無視しますね。
・IARCのモノグラフを参考に、受動喫煙による発がんの相対リスクは1.2と仮定し、がん死亡者のうち約半分が受動喫煙を受けていると考えます。がん死亡者の10%が受動喫煙で死んでるとします。
http://monographs.iarc.fr/ENG/Monographs/vol83/mono83-7B.pdf
・年間全がん死亡者数を30万人とします。すると3万人が受動喫煙で死んでると推定できます。
http://homepage3.nifty.com/mickeym/No.101_200/130gan_toukei.html
・もちろん発がん以外の影響もあるけど、「がん死亡者のうち約半分が受動喫煙を受けている」というのが過大な推定だと思うので、発がん以外の影響は無視しますね。
・また、発がんによる損失余命は4600日 = 12.6年です。
http://www.aist-riss.jp/software/riskcat/practice/0_Introduction.pdf
これらから算出できる損失は、3万人×12.6年 = 37.8万人・年 = 3.78e+5 人・年 の損失です。
日本人の一人平均GDPが400万円くらいなので、この損失余命を金額に直すと1.51e+12 円 = 15100億円です。
一方、タバコの税収は23000億円くらいです。
http://www.jti.co.jp/JTI/tobaccozei/graph_suii.html
社会的コストよりも、税収のほうが若干多いですね。これらの結果から、喫煙者は受動喫煙の社会的コスト分は、まあまあ支払ってるんじゃないかなあということになりました。もちろん、分煙を行ってリスクの低減ははかられるべきですけど。社会的コスト・・の面からは、喫煙者はそれほど叩かれる必要はないと思います。どうでしょう?
http://www.ihep.jp/publish/report/past/h7/h7-4.htm では、受動喫煙のコストは590億円っていってますね・・ 推定方法でずいぶん違うんですね。
元増田が「受動喫煙の社会的コストについて定量的に議論されてるのをさっぱり見ない」と書いた僅か10分後に 他増田が「受動喫煙の社会的コストは590億円」と言うデータを引っ張って...
喫煙者自身のコストを無視しているのがレトリック 悪質な記事だね