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2010-07-31

川内川激特詐欺事件について

今日鹿児島県南日本新聞を目にする機会があった。

川内川激特詐欺事件についての記事で、ぶっちゃけ意味がわからなかった。

 

人に聞いてすっきり納得できたのでまとめておく。

 

詐欺事件が起きたのは、川内川の源流である大口市伊佐市である

川内川というのは割と大きな川で、その周辺は昔から治水に苦労している地域といえる。

最近も氾濫したので、国土交通省川内川河川事務所が治水に向けて動いていた。

 

治水というのは、川周辺に堤防やダムなどを作って水害や土砂災害から地域を守ること。

そこに住んでいる地権者は工事のため新たな土地移転しなくてはならない。

しかし、移転に必要な資金をだれもがもっているわけではない。

そこで、被告は地権者のための移転資金などをなんらかの手段で工面して治水工事を進める必要があった。

(川の氾濫というのは、梅雨台風のように時期が決まっているため、工事が間に合わないと、大洪水を防ぐこともできなくなる。)

その工面方法は基本的に他の地権者や建設業者に借金するという方法だった。

地権者は、工事が進まないと自分地域洪水を防ぐことができないため、いくらでも進んで貸し出すし、

建設業者も、今後国から仕事が降りてくることを考えれば、断る理由は無い。

そんなわけで、借金して回る被告地域のために走りまわってくれるありがたい国の役人であった。

 

そこで起きた詐欺事件。被告は一体なにをしたのか。

国に対する水増し請求である

土地代金を国に水増し請求して地権者に支払い、その水増し分を借り入れて、遊興費や借金返済などにあてていた。

 

http://news.ktstv.net/e18520.html

 

この事件には更に悲しいネジレが生じていた。

一人、取り調べを苦とする遺書を残して自殺した地権者がいる。

知らぬ間に水増しされて金は支払われるシステムではあるが、地権者は

被告と結託してその貸し借りでいくらかを享受していたのではないかという疑いがかけられていた。

なんとなく、数年前の志布志事件を思い出す。

結局この件については、事件が起きた約ひと月後に新聞にほんの数行だけ掲載され、

公にはなっているものの、ほとんど立ち消えてしまったと言える。(そのような取り調べはしていないという発表もされている。)

 

グーグルせんせには載っていないし、今日新聞記事以外は伝え聞いただけで調べてはいない。

単純に新聞記事の解釈を文章にしただけ。

きっと彼らは貸してくれるが、ただ借りるよりも、余裕があった上で借りた方が貸し易いだろうと水増し請求する被告と、

地域のため、信頼して貸した金が、要らぬ疑いにつながってしまった地権者。

なんだかジレンマを感じるのだが、最適解はあったのだろうか。

 

結局治水工事はちゃんと終わったのかもちょっと気になる。

じゃないとなんのために、被告は走り回って、地権者や建設業者は金を貸して、ある人は精神的にまいって亡くなってしまったのか分からない。

 
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