視覚障害者がホームに落ちる事故のニュースを見ると心が痛む。
誰か一人、たった一人そばについていれば、と考えていてふと思いついた外出支援スキームのアイデアをメモしておく。
ただし自分は晴眼で視覚障害者の現実を何ひとつ知らないので、まるっきり見当外れなことばかり書くかもしれない。
あるいは、とっくの昔に検討され吟味された上で捨てられた、使えないアイデアかもしれない。
あるいは、とっくの昔に実用化していてもう実運用されている仕組みかもしれない。
それならそれでいいし、そうでないならぜひ視覚障害の当事者のご意見も聞いてみたい。
ビデオ通話とクラウドソーシングの組み合わせ。
スマホアプリを通じて、ボランティアがリモートで視覚障害者の外出介助をする。
視覚障害者にはスマホのカメラを前に向けて歩いてもらい、ボランティアは送られてくる映像を見ながら音声で道案内や注意喚起をする。
つまりアプリは要支援者(視覚障害者)とボランティアのマッチングとビデオ通話を受け持つことになる。
ひとりで外出しようとする要支援者は、玄関を出る時にアプリの〈支援リクエスト〉をする。〈道案内〉とか〈買い物ヘルプ〉などの条件も入力できるといいかな。あと所要時間とか。
アプリをインストールし、ボランティア登録しているユーザー全員のスマホに〈支援者あり〉の通知が行く。
通知を受けたボランティアは支援リクエストの地理や条件を確認して、自分がお手伝いできそうだと思ったら〈支援する〉ボタンを押す。
アプリの仲介で両者がマッチングしたら軽く打ち合わせをして、条件が折り合えばペア成立。
外出の全行程には付き合えないけど最寄り駅から電車に乗るまでなら、とかの交渉をしてもいいだろう。要支援者は到着駅からまた別のボランティアを探せばいい。
ペア成立したら〈スタート〉、要支援者はチェストストラップか何かでスマホを(カメラを前に向けて)胸に固定し、イヤホンをする。
ボランティアは送られてくる風景を見ながら要支援者を音声で誘導する。
もうちょっと左に寄ってとか。前からスマホを注視してる人が来るから止まってやりすごしましょうとか。優先席のペイントを見るからちょっとカメラを下向けてとか。
ナビゲーターというかコドライバーというか。
要するにリアル介助者が腕をとってやってることをリモートでしてあげる。
最大のメリットは、ボランティアが自宅のリビングでポテチかじりながら支援できるところ。
リアル介助はまず現地まで行く必要があるし、電車に揺られてる間とかの付き添いの必要がない時間まで拘束されるけど、リモートならそれがない。
あとクラウドソーシングなので、まさにクラウド的に駅までとか乗り換えだけとかコンビニまでとかの「こまぎれチョイ利用」ができる。
初めて行く場所でも土地勘があるボランティアが捕まればスムーズだろう。
スマホカメラを通じてなので、その場にいるよりは情報量が限られる。
ずっと動画ストリームを送出しているのでデータ通信量が大きい。
ほかに何かあるかな。
誤誘導の可能性や、事故が起きた時の責任の所在が不明確。
クラウドライクに「いつでもちょっとでも」の利用ができるためには、ボランティアプールが潤沢である必要がある。
要は需給バランス。敷居の低さがウリのスキームだけれど、外出したい視覚障害者の数に対してやってみようと思う人がどれくらいいるのかまったくわからないな。自分だったらやってみたいけど。
プライバシーに関してもいろいろ難しい気がする。自宅を発着点とするナビだと自宅を知られてしまい、同居人がいるならともかく独居の視覚障害者には不安かもしれない。
あとまあプライバシーだと自宅内は対象外としたり、トイレでは通信を切るなどの配慮は必要かと思う。
自分が全盲の視覚障害者ならたぶんひとりで知らないところに出かけるのは相当不安があると思うし、たぶんほとんど引きこもりのようになってしまうと思う。
目が見えないのなら耳で聞く娯楽が娯楽のメインになると思うけど、音楽コンサートに行こうにも「え?有楽町?無理無理無理!」ってなってしまう。
そういう人がいつでも気軽にお出かけを楽しめる世の中になってほしい。
5Gが社会に行き渡ったらスマホカメラのかわりに4KのVRカメラを使って、ボランティアはVRゴーグルをつけて今日マッチングしたばかりの初対面の視覚障害者と旅をする、なんてことができるかも。
視覚障害者は旅先の空気やグルメを楽しみ、ボランティアはVR映像を通じて臨場感のある風物を楽しめる。
もっとも、歩きVRカメラは見てるほうがめちゃくちゃ酔うんですけどね。
こういう資料を見ると、視覚障害者の外出ってなかなかハードルが高いと思う。
https://plushearty-salon.com/situation/service-contents-c/#sec2num4
この記事を見て「よっしゃうちが作ったろか」というシステム屋さんがいるといいな。少なくとも、技術的なハードルはほとんどないはず。
スマホカメラを通じてなので、その場にいるよりは情報量が限られる。 ここだよな。ここが致命的な気がするんだが。 限られた情報量で視覚障害者の安全を守れるのか?
リアル介助をなくすためのソリューションではなく、ひとり歩きを安全にするためのソリューションなので。 つまりまったく介助がないよりははるかにマシという考えです。 リアル介助...
自分で作れよ 思いつきだけなら3歳児でもできるぞ
なんで威張ってるの?