2020-01-03

年始だし、おでん出汁を考える

お正月休みも折り返し、あと3日しか残っていない。

そろそろおせちも飽きたので、

長期連休じゃないとやれない料理「ガチおでん」に挑戦しようかと思う。

具材は各人が好きなモノ作れば良いかなと思うので、出汁の話を考えてみる。

おでん出汁の構成要素は、「かつお出汁(イノシン酸)」「昆布だし(グルタミン酸)」「鶏ガラ(グルタミン酸)」「鶏肉(イノシン酸)」「豚の背ガラ(イノシン酸)」「牛スジ(イノシン酸)」「干ししいたけ(グアニル酸)」この辺りの組み合わせで組み立てられる。ここに醤油とみりん、酒、砂糖、塩などで味を整える。

色々とレシピを50ほど見たけど、たぶん正しい配合はなくて

グルタミン酸、イノシン酸のバランス良くとればよさそうだ。あとは香りを意識してどの風味を選択するのかになる。逆に言えば通常おでんでは使われない出汁材も有りの可能性がある。たとえば「干しエビ(イノシン酸)」「干し貝柱(コハク酸)」「干しアサリ(コハク酸)」など検討の余地がありそうだ。

ベースはオーソドックスな「かつお風味のおでん出汁」のイメージで構築する。

味と香りの中心は当然、鰹節。ただし、かつお節で強い旨味を出すには薄けずりだけでは心もとない。厚削りで強い旨味を引き出しつつ、仕上げに薄けずりで香りをつける。薄けずりは香り付けの目的で使うので枯れ節が良い。また、イノシン酸系の追加材料である鶏ガラや背ガラなど肉系の出汁は風味がかつお節の風味を弱めてしまうので今回は採用しない。イノシン酸の旨味は厚削りでおそらく十分に引き出せると考える。

相方のグルタミン酸は昆布。銘柄はグルタミン酸がおおい羅臼昆布を使用する。根昆布はアルギン酸が多く粘りがでたり、磯の香りがかつおの香りを邪魔するため今回は不採用。羅臼の1枚ものの昆布を使う。切り込みは切断面からアルギン酸が出てしまうので使わず、時間をかけてゆっくりと出汁をとることにする。

さらに追加で御茶ノ水の銘店「こなから」をならい、ここに干し椎茸(グアニル酸)を加えていく。干し椎茸はあくまで出汁材なので国産の軸のみのものを使用。前日から24時間漬け込んでおく。かつお節メインの出汁にしたいので通常よりは薄めに使用するイメージ。

<分量>

水 5リットル

干し椎茸軸 100g

羅臼昆布 120g

厚削り 240g

本がれ節薄けずり 60g

薄口醤油 100cc

白醤油 50cc

本みりん 150cc

日本酒 150cc

砂糖 25g

塩 適量

<作り方>

1) 鍋に水を入れ、干し椎茸と羅臼昆布を入れて24時間冷蔵庫で寝かす。この際昆布を割ったり切り込みを入れたりはしない。

2)鍋を火をかけ60度になったら、そのまま60度を30分キープ。干し椎茸と昆布を取り出す。

3)鍋の温度を90度まで上げて、厚削りを入れる。そのまま40分沸かさないようにしながら、煮る。途中アクがでたらひく。

4)火を止め、温度を75度まで下げたら薄けずりを入れて沈め5分待つ。

5)サラシで出汁を漉す。濾す時にかつお節はしぼらない。

6)出汁をひいている間に、別の鍋で日本酒とみりんをあわせ煮切る

7)醤油、砂糖を入れて一煮立ちさせる。

8)出汁の中に7)の調味料を入れて塩で味を整える。

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