2010-12-27

後ろを振り返る余裕なんぞない

精子が膣内に注がれた瞬間からラットレースが始まった。

僕は産まれたが、それ以前に多大な犠牲があった。

すこやかに育ったようで、周りにたくさんの人がいた。

年を経るに連れ、周りの仲間は移り変わり、僕の領界から消えていった。トラッキング不能。

こうして僕が増田を書いている間にも、多くの仲間が戦線離脱、徒歩への移行を余儀なくされた。

はまだ走っている。

はまだ走れる。

しかし、給水場がみえてこない。

走りだしたときから、一度も目にしていない。

休めない。

どこだ、一息付けるところは。

いつだ、一息付けるときは。

変わらない空間

替わる人々。

まらない日々。

目に映えるあまたのものが、色をなくしてまとわりつく。

足に堪えるわずかなものが、茨となってからめとる。

  • 給水場なんて用意されてるような人間的なレースだと思ってるのがそもそも間違い。 立ち止った奴、偶然上から降ってきた岩にぶつかった奴、走る速度が遅くて後ろから崩れてくる道に...

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