神様なんて信じない、そういう人は多い。
神を否定する時、頭の中に神を浮かべて、その存在を否定するわけだけれど、その刹那、ほんの一瞬、自分の中に、神が存在することになる。
と、するのなら、あなたが神を信じようがいまいが、神は、あなたや私の中にいるわけだ。
「否定する事により神が存在する」という、奇妙な状態でも、神を否定して心が落ち着くのなら、神を罵るなり嫌うなりしてもいいと、私は思う。
ただ、仏教には「ブッダに会ったらブッダを殺せ」という言葉があって、仏教に神は出てこないそうだけれど、現代日本を生きようとすると、自分の中に神が出てきたら、殺す事が必要…… な気がする。なんとなくだけど。
とはいえ、「ブッダはともかく、神様って殺せるの? 死ぬの?」という疑問も出てくる。
なので、自分の中に神様が出てきたらスルーする、スルー力を身につけたいと思う。
「『熱狂的な信者』の反対は『熱狂的な無神論者』ではなく、神がいようといまいと気にしない『穏便な皮肉屋』である」
あろうことか… 祈ってしまった…!
何も考えず… 神頼み…
救ってくれ…
オレを助けてくれ… だっ…!
もう自分以外… 頼るものなどない… と
骨身に染みて…
知っていたはずなのにっ…!
伊藤開司